「うちの子、テストでそこそこ点数を取っているのに、なぜか成績が思ったより上がらない」——小学校から中学校に進んだばかりの時期に、こんな疑問を持つご家庭は少なくありません。埼玉県の高校受験では内申点が合否に大きく関わります。川越高校や川越女子高校をはじめ、多くの公立高校で内申点が選抜基準に組み込まれているため、中1のスタートの時点で「内申点がどう決まるのか」を知っておくことが、長い目で見て大きな差になります。今回は、現場の先生方がよく口にするポイントを整理した「ワンポイントアドバイス形式」でお伝えします。
まず知っておきたい:内申点は「通知表の評定」そのもの
埼玉県の公立高校入試で使われる内申点は、各学年・各教科の「5段階評定」を合計したものです。中1・中2・中3それぞれの評定がすべて積み上がっていきますので、「中3になってから頑張ればいい」というわけにはいきません。中1の最初の学期から、評定の仕組みを正しく理解して取り組むことが大切です。
評定は大きく分けて「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点から判断されます。この3つのバランスが評定に反映されるため、テストの点数だけが高くても、すべての観点が満たされているわけではない場合があります。
先生がよく見ている「テスト以外」の部分
「テストで80点を取っているのに4がつかない」という声をよく聞きます。実は先生が評定をつける際には、定期テスト以外のさまざまな要素も参照しています。
- 授業中の態度・発言:ノートをきちんと取っているか、発問に対して自分なりに考えようとしているか。
- 小テスト・課題提出:毎回の小テストの成績や、宿題・ワーク・レポートが期限内に提出されているか。
- 実技教科の取り組み:体育・音楽・美術・技術家庭は、技術の上手い下手だけでなく「意欲的に取り組んでいるか」も評価される。
- 定期テストの得点:もちろん定期テストの結果も大きな比重を占める。
先生の立場から正直に言うと、「一生懸命取り組もうとしている姿勢」は思っている以上に評価に反映されやすいものです。授業中にぼんやりしているより、間違えながらでも手を挙げてみる方が、長期的に見て評定に好影響を与えます。
中1スタートで差がつきやすいポイント3つ
①提出物を「締め切り前」にしっかり終わらせる習慣をつける
提出物の期限を守ることは、「主体的に学習に取り組む態度」の観点に直接影響します。提出が遅れると、それだけで評価が下がる可能性があります。逆に言えば、提出物をきちんと締め切り前に出し続けるだけで、この観点で安定した評価を得やすくなります。中1の段階からこの習慣を身につけることが、2年・3年になったときの評定の底上げにつながります。
②実技4教科を「おろそかにしない」
埼玉県の内申点の計算では、実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)が一定の重みを持っています(学校・年度により計算方法の詳細は異なります)。「どうせ運動が苦手だから体育は諦めている」という姿勢は評定の面でもったいないです。技術の巧拙よりも、真剣に取り組んでいる姿勢が評価されることを忘れないようにしましょう。
③定期テストの準備を「計画的に」行う
中学の定期テストは小学校のカラーテストとは範囲・難易度が大きく異なります。テスト前日に慌てて詰め込むのではなく、2週間前から範囲を確認し、計画的に勉強を進める習慣を中1の最初のテストから身につけることが理想です。最初のテストでつまずくと、「どうせ自分はダメだ」という意識が定着しやすくなるため、スタートダッシュは特に大切です。
保護者ができるサポートとは
中学生になったばかりの子どもは、環境の変化に戸惑いながら毎日を過ごしています。保護者の方は、成績の数字だけを見て一喜一憂するより、「今週どんな授業があった?」「提出物の締め切りはいつ?」といった声かけで、子どもの学校生活をゆるやかにサポートするとよいでしょう。
また、通知表が返ってきたときには、評定の数字とあわせて「観点別評価」の欄も確認してください。どの観点が弱いかを把握することで、次の学期に向けた具体的な改善策が見えてきます。たとえば「主体的に学習に取り組む態度」が他の観点より低ければ、提出物や授業態度を見直すきっかけになります。
まとめ:中1の「当たり前」が内申点の土台になる
内申点は、ひとつひとつの「当たり前」の積み重ねで作られています。提出物を期限通りに出す、授業に真剣に臨む、定期テストに計画的に備える——特別なことは何もありません。しかし、この「当たり前」を中1の入学直後から続けられるかどうかで、3年間の内申点の土台が大きく変わります。川越エリアをはじめ埼玉県内の公立高校を目指す場合、内申点は高校受験の重要な柱のひとつです。小6・中1の段階で仕組みを正しく理解し、焦らず着実に積み上げていきましょう。
※本記事の制度・配点等の情報は記事執筆時点のものです。最新の正確な情報は埼玉県教育委員会および各高校の公式発表をご確認ください。
