IFRAME対応ブラウザでご覧ください。
第4話 別れのとき… 〜前編〜
・・・2月23日。 僕たちにとって一生涯忘れられない日がやってきました。
先生のR塾での最後の授業です。
この時点で僕たちは、3人が就職、残りの9人が進学と、
全員進路が決まっていました。 中3になってからの僕たちは、
1年間誰一人欠席者なし、誰一人遅刻者なし、誰一人早退者なしという、
R塾始まって以来の記録を残しました。
「こんばんは。」 夜7時10分。 先生はいつもと同じように、
いつもの笑顔で教室に入って来ました。 でも、僕たちは悲しみに耐えられず、
全員泣いていました。 人との別れがこんなに寂しく、そしてつらいものなのかと
初めて実感しました。 先生は少しの間、僕たちをじっと見ていました。
そして、ゆっくり話し始めました。
「みんな、1年半の間、本当にありがとう。 本当にいろんなことがあったよな。
ひとつひとつの思い出が、先生にとって大切な宝物だ。 絶対に忘れない。
人は過去にはさかのぼれない。 だから神様は「思い出」という宝物を私達に
さずけてくれたのだと先生は思う。
みんなも覚えててくれよな。 ひとつひとつの出来事。 ひとりひとりのやさしさ。
そして、12人全員で力を合わせて乗り切ってきたこの1年半を・・・。
忘れないでくれよな。 1人でダメなら2人で・・・。 2人でダメなら3人で・・・。
そしてみんなで命を賭けて頑張れば、奇跡だっておこるってことを・・・。
忘れないでくれよな。 あの時だってそうさ。 健一の就職試験の面接の時に、
みんなで応援に行き、ひとりひとり全員が、 『健一をお願いします。』
『田島健一をどうぞ宜しくお願いします。』 と、みんなで会社の人に
頼んだじゃないか。 人の真剣な 『思い』 は、必ず伝わる。
みんなで力を合わせれば、人の気持ちでさえも変えることができる。
・・・忘れないでくれよな。 このつらかった受験を。
・・・忘れないでくれよな。 このすばらしい仲間達を・・・。」
この日、先生は僕たちひとりひとりに、
手作りの卒業証書を作ってきてくれました。このあと、ひとりひとり名前を呼び、
出会いから今日までのひとりひとりの思い出を話し、ひとりずつ作ってきた
卒業証書を渡してくれました。本当にいろんなことがあったんだなあと思いました。
毎日のように先生と殴りあってたあの出会いから1年半。
「万引事件」、「傷害事件」、「ゲームセンター内での大乱闘」、「飯島のお父さんの死」
「田中の両親の離婚」、「西山の自殺未遂」、そしてこの俺の「暴走族事件」。
すべての問題を、先生は解決してくれました。 ほんとにすごい人です。
「クラスを代表して、俺に作文を読ませてください。」 と僕は言いました。 1年半のこの思いを倉田先生に伝えたかったのです。 「先生、本当にありがとうございました。 こんなクズみたいな俺達を捨てずに、最後の最後まで命を賭けて俺達のことを見守ってくれて、本当にありがとうございました。 思えばいろんなことがありました・・・
第5話「別れのとき・・・」後編につづく・・・
R塾のVTRをもとに・・・ 滝沢賢:著
←第3話へ
第5話へ→
穎明学院進学スクール
〒354−0018
埼玉県富士見市
西みずほ台3−11−7
TEL:049−255−5444
MAIL:
info@eimei-g.net
⇒
地図
Copyright c 2001-2008 Eimei Gakuin Shingaku School
All rights reserved